Brain は、SHARP が販売している電子辞書ブランドの名称です。他社製品と比べた特徴として、旧機種[1]で Windows CE を OS として採用していて、非公式の Windows CE 用アプリが動作する点が挙げられます。
特徴[]
- ほとんどの機種でカラーのメイン画面を搭載する
- 旧機種(第2世代)でモノクロのバックライト付きサブディスプレイを搭載する
- 第5世代を除き Windows Embedded CE 6.0 Core を搭載する
- ブレーンライブラリーから追加コンテンツを購入できる
- Windows CE を搭載する機種では、PDF 閲覧ソフト・メモ帳・表計算ソフトなどの非公式ソフトウェアも実行させることができる
- Brain で動作するソフトウェアの自作もできる
Windows CE とは ?[]
Windows CE は、Pocket PC や Handheld PC と呼ばれる PDA[2] 向けの組み込み OS です。「Windows」とありますが、通常の PC 版 Windows (Windows NT) とはかなり違います。そのため、PC 版 Windows 用のソフトは動作しません (ソースコードは一部移植可能)。また、Brain で動作する Windows CE は電子辞書に不要な機能が削られているため、一部の CE アプリは動きません。
歴史[]
- 2008-2010 年 (第1世代)
- ワンセグ対応モデルの TC シリーズ、生活・教養モデルの AC シリーズ、学生向けモデルの GC シリーズの 3 シリーズを展開したのが初期の Brain のラインナップです。TC・AC・GC のあとにグレードや世代を示す 3 桁の数字を加えた形式の型番を持ちます。なお、2010 年にはコンパクトモデルにも同様の型番が用いられるようになり、2011 年に主要モデルが命名規則を一新してからはコンパクトモデルのシリーズ名を指すようになりました。
- 2011-2013 年 (第2世代)
- 生活・教養モデルの A シリーズ、学生向けモデルの G シリーズに統合され、グレードや世代を示す数字が 4 桁になりました。2011 年にビジネス向けモデルと中学生向けモデルが加わりましたが、この世代ではビジネス向けモデルは A シリーズの上位機、中学生向けモデルは G シリーズの下位機に位置づけられていました。
- 2014-2020 年 (第3世代と第4世代)
- 生活・教養モデルは SA シリーズ、学生向けモデルのうちの高校生向けモデルは SH シリーズにそれぞれ改名しました。また 2013 年モデルまで生活・教養モデルのグレード違いとして扱われていたビジネス向けモデルは SB シリーズに、中学生向けモデルは SJ シリーズに独立しました。型番の命名規則も、シリーズを示すアルファベットと世代を示す数字 1 桁を組み合わせたものに刷新されています。数字部分が 4 である 2017 年モデル (第4世代) からは、ビジネスモデルを除いて非公式アプリの起動制限が導入されましたが、アプリの起動方法で回避できます。
- 2015 年 8 月に、Brain シリーズで初めてとなるモノクロ液晶モデル (PW-NA1/NK1) が発売されました。この機種に Windows CE は搭載されていません。
- 2021 年以降 (第5世代)
- 前年までの命名規則から先頭の S を取り除き、数字も 1 に戻って再スタートしました。OS が Windows CE でなくなったため、公式と非公式を問わず過去機種向けのアプリは動作しません。新規開発も解析途上であり、まだ実用的でありません。解析と並行して、Linux を動作させる試みが進んでいます。
学生の皆さんへ[]
知ったからには興味を持った人も多いでしょうが、Brain は電子辞書です。この Wiki で紹介している使い方の多くは、電子辞書としての範囲を超えた、非公式の使い方です。校則に違反するような使い方は控え、他人に迷惑をかけないようにしましょう。SHARP 様公式に Windows CE に関する質問などを行うことも、迷惑となりますのでやめましょう。
当 Wiki やその他の Web サイトを検索することで必要な情報のほとんどは得られるので、掲示板や知恵袋で質問する前に、まずはできるだけ自分で調べるようにしましょう。