Gnuboy EX は、EX-word DATAPLUS で動作するゲームボーイ・ゲームボーイカラーエミュレータです。エミュレーション速度は若干遅く、音声出力もありませんが、十分プレイ可能です。DATAPLUS 5, 6, 7 のみで動作します。以下の作業には本家版の libexword をセットアップした Linux 環境か macOS 環境が必要です。仮想マシンでも可能ですが、接続にてこずる場合があるため実機が使える場合は実機の利用を推奨します。
自由な利用と頒布が許諾されていない ROM のダウンロードは著作権侵害により罰則の対象となります。エミュレータは自己責任で使用してください。違法な ROM の入手方法など、公序良俗に反する質問を Brain スレや Discord でした場合は書き込み規制および Kick の対象になります。
導入[]
EX-word を「ライブラリー」->「通信」の画面で「決定」した状態で PC に接続し、EX-word の画面が「接続待ち受け中です」となることを確認します。これ以外の画面では接続できていません。接続できたら、libexword を起動して connect
と入力します。
次に、libexword からのインストールができるようにするために EX-word の認証情報をリセットします。この操作は EX-word 内の追加コンテンツを全て消去するので、大切な追加コンテンツなどがないか、ある場合には再追加できるかどうかを確認してから行ってください。以下のコマンドにおいて、username は何でも構いません。これによって 0x で始まる長い文字列 (key) が出力されるので、控えておきます。2 回目以降は、控えた情報を用いてこの操作を省略できます。
dict reset <username>
次に、先ほどのユーザ名と key を使って認証します。
dict auth <username> [key]
デフォルトのインストール先は本体メモリーですが、SD カードに変更する場合は setpath crd0://
を実行します。この設定は接続の度に本体メモリーに戻ります。
GNUBY.7z をダウンロード・展開すると得られる GNUBY フォルダを $HOME/.local/share/exword/ja
に配置します。この作業は、libexword 上ではなく通常のシェルまたは GUI で行います。libexword を sudo
付きで起動している場合は、以下の /path/to/GNUBY
を得られた GNUBY フォルダのパスで置き換えたコマンドで配置できます。
sudo mkdir -p /root/.local/share/exword/ja
sudo mv path/to/GNUBY /root/.local/share/exword/ja/GNUBY
そして、Gnuboy EX をインストールします。これで、EX-word に辞書として追加されます。
dict install GNUBY
最後に設定ファイルを配置します。予め以下の内容のテキストファイル gnuboy.rc を作成しておき、インストール先のルート階層に setpath
された状態のまま send gnuboy.rc
を実行します。1 行目は ROM の配置場所の設定です。デフォルトではインストール先のルート階層に置かれた ROMS ディレクトリとなりますが、ROMS ディレクトリを作成する方法がないためルートに変更しています。2 行目はセーブデータの配置場所で、同様に設定しています。3 行目にコメントアウトされているのはスキンの適用で、コメントアウトを解除してパスを適宜書き換えると、そのスキンが適用されます。スキンファイルはこちらで公開されています。4 行目は高速化ですが、問題が生じた場合は削除かコメントアウトしたものを再度 send
してください。
set romdir \\\\drv0\\ # Where to place the ROM
set savedir \\\\drv0\\ # Where to place the save data
# set skin \\\\drv0\\zelda.gra # Which skin to load
set sprsort 0 # Improve performance
ROM は同様に send
コマンドで送信します。ただし、拡張子はゲームボーイ・ゲームボーイカラーどちらでも .gbc とする必要があります。アンインストールする場合は、dict auth
まで済ませた状態で dict remove GNUBY
を実行します。適宜、ROM、セーブデータ、設定ファイルなども delete
コマンドで削除します。
VirtualBox で EX-word が認識されない[]
まず VirtualBox の Linux 環境を立ち上げ、「USB の設定」からデバイスフィルタの追加を行います。青い丸で示されたボタンを押し、追加されたフィルタをダブルクリックして開くと編集画面になるので、「ベンダー ID」に 07cf、「プロダクト ID」に 6101 と入力して OK を押します。これで「USB の設定」画面も OK を押して閉じて EX-word を接続すれば、認識されるはずです。
既に登録されているのに接続できない場合は、一旦 PC を再起動してから Linux 環境を起動して再接続するとうまく行くことがあります。それでもうまく行かない場合は、使用していない古い PC に Linux を実機インストールするなどして行うのが無難です。
使い方[]
本体保存辞書かカード保存辞書に追加された Gnuboy EX を選択すると、ROM の一覧が表示されます。遊びたい ROM を十字キーで選択し、決定キーを押すとゲームが起動します。なお、画像のゲームは MIT License + CC BY 4.0 のフリーソフトウェアとして公開されている Tobu Tobu Girl (DL) と Tobu Tobu Girl Deluxe (DL) で、後者がカラー画面に対応した改良版にあたります。ダウンロード画面では寄付を求められますが、No thanks, just take me to the downloads をクリックすると無料でダウンロード可能です。ただし、面白いと思った方は開発者への感謝の意も込めて寄付をおすすめします。ともに ROM ファイルの拡張子は .gb となっていますが、.gbc に変更すると動作します。
キー配置はデフォルトでは以下のようになっています。README.exword と CONFIG によると、gnuboy.rc によってさまざまな設定を行えるようです。
キー | 機能 |
---|---|
電源 | 終了 |
ヒストリー | RESET |
十字キー | 十字キー |
削除 | START |
記号 | SELECT |
Z | A |
X | B |
F1 (電源ボタンのすぐ右) |
Frameskip 0 |
F2 | Frameskip 1 |
F3 | Frameskip 2 |
F4 | Frameskip 3 |
F5 | Frameskip 4 |
F8 (電源ボタンの列の一番右) |
Screenshot (GNUBY/_USER に gnuboy.bmp として保存) |