libexword は、PC と EX-word を接続して様々な操作を行えるソフトウェアです。本家 libexword とそれを使いやすくした libexword-re がありますが、機種によっては本家版を使わないと非公式アプリを転送しても実行できない場合があります。
Fandom の記事名の制約から先頭が大文字になっていますが、正しくは libexword です。
libexword[]
まず、以下のコマンドで必要なパッケージをインストールします。libexword のソースコードを GitHub からの Zip ダウンロードで取得する場合、Git は不要です。 APT 以外のパッケージ管理システムを使っている場合は、ご利用のシステムの方法で取得します。例えば、Arch では base-devel libusb readline libtool glib2
が必要になるようです。
sudo apt install git build-essential libusb-1.0-0-dev libglib2.0-dev libreadline-dev libtool
次に、libexword のソースコードを取得します。GitHub から Zip ダウンロードして展開しても構いませんが、その場合は必ずブランチを 2.0-dev にしてください。
git clone --depth 1 -b '2.0-dev' https://github.com/brijohn/libexword.git
cd libexword
ビルドします。エラーが出た場合は、その内容に従って環境を調整してください。
./autogen.sh
make
sudo make install
libexword を起動できることを確認します。ライブラリ関連のエラーが出た場合は、LD_LIBRARY_PATH="LD_LIBRARY_PATH:/usr/local/lib"
を先頭に付けて実行する、ldconfig
を実行するなどで治るはずです。
exword
libexword-re[]
まず、以下のコマンドで必要なパッケージをインストールします。libexword-re のソースコードを GitHub からの Zip ダウンロードで取得する場合、Git は不要です。APT 以外のパッケージ管理システムを使っている場合は、ご利用のシステムの方法で取得します。例えば、Arch では base-devel libusb cmake readline libtool glib2
が必要になるようです。
sudo apt install git build-essential cmake libusb-1.0-0-dev libglib2.0-dev libreadline-dev libtool
次に、libexword-re のソースコードを取得します。GitHub から Zip ダウンロードして展開しても構いません。
git clone --depth 1 https://github.com/CaesarW/libexword-re.git
cd libexword-re
ビルドするディレクトリを作成し、その中に入ります。
mkdir build
cd build
ビルドします。性能にもよりますが、すぐに終わるはずです。エラーが出た場合は、その内容に従って環境を調整してください。なお、libiconv 関連のエラーが出た場合は、libexword-re/src/CMakeLists.txt の最下行 TARGET_LINK_LIBRARIES
の括弧の中に iconv
を追加し、cmake コマンドからやり直してください。
cmake ../src
make
libexword-re を起動できることを確認します。
./exword
使い方[]
どちらも使い方は同じです。よく使うものだけ簡単に説明します。詳細は付属の README を参照してください。
- connect
- EX-word と接続します。以下の操作はこのコマンドの後でしか使えません。EX-word を認識させるには、libexword を
sudo
等で root で起動するか udev ルールSUBSYSTEM=="usb", ATTR{idVendor}=="07cf",ATTR{idProduct}=="6101", MODE="0666"
を記載する必要があります。 - disconnect
- EX-word を切断します。
exit
でも切断処理が行われるので、あまり必要はありません。 - list
- EX-word 上のカレントディレクトリのファイル・フォルダ一覧を出力します。
- delete <ファイル名>
- EX-word 上のカレントディレクトリの、指定したファイルを削除します。
- send <ファイル名>
- EX-word 上のカレントディレクトリに、指定したファイルを転送します。ここでのファイル指定は、libexword 起動時の PC 側のカレントディレクトリからの相対パスになります。
- get <ファイル名>
- EX-word 上のカレントディレクトリの、指定したファイルを取得します。パスも含めたファイル名を指定することで取得先も指定できます。パスを指定しない場合は libexword 起動時の PC 側のカレントディレクトリに保存されます。
- setpath <パス>
- EX-word 上のカレントディレクトリを変更します。毎回、必ずフルパスを指定する必要があります。libexword では本体メモリーは
drv0://
、SD カードはcrd0://
から始まり、libexword-re ではそれぞれmem://
、sd://
から始まります。ルートディレクトリへの移動では、スラッシュが最後にもう 1 つ必要です。 - dict reset <ユーザ名>
- EX-word の認証情報を初期化し、新たなキーを表示します。これを行うと既存の追加コンテンツがすべて失われますが、libexword を使うためには必ず 1 度は行わなければなりません。
- dict auth <ユーザ名> <キー>
- EX-word を認証し、様々な操作ができるようにします。
- dict remove <ID>
- EX-word の指定 ID の追加コンテンツを削除します。ID は追加コンテンツのフォルダ名 5 文字です。
- dict install <ID>
- EX-word に指定 ID の追加コンテンツを追加します。ID は追加コンテンツのフォルダ名 5 文字です。追加コンテンツのフォルダが PC 上で
ホーム/.local/share/exword/ja
に置かれている必要があります。sudo
で実行した場合は/root/.local/share/exword/ja
となることに注意してください。インストール先は、EX-word 上のカレントディレクトリが指しているデバイスになります。 - exit
- libexword を終了します。